Claude Code Web 版が 10 月に公開されましたので、実践的な入門記事を作成していきます。
最初は CLI 版から始めます。Claude Code CLI 版は Anthropic のエージェント型コーディングツールで、ターミナルで動作し、アイデアを素早くコードに変えるのに役立ちます。
AI 駆動開発 : Claude Code 入門 – CLI 版の導入
作成 : Masashi Okumura
作成日時 : 11/16/2025
バージョン : 2.0.42 (Claude Code)
* 本記事は https://code.claude.com/docs の以下のページを参考にしています :
* サンプルコードの動作確認はしておりますが、必要な場合には適宜、追加改変しています。
* ご自由にリンクを張って頂いてかまいませんが、sales-info@classcat.com までご一報いただけると嬉しいです。
AI 駆動開発 : Claude Code 入門 – CLI 版の導入
Claude Code Web 版が 10 月に公開されましたので、実践的な入門記事を作成していきます。
最初は CLI 版から始めます。Claude Code CLI 版は Anthropic のエージェント型コーディングツールで、ターミナルで動作し、アイデアをこれまで以上に速くコードに変えるのに役立ちます。
Claude Code CLI 版の導入は基本的にはドキュメント通りに進めれば良いのですが、できるだけ具体例を示していきます。
※ ここでは macOS 上、Homebrew を使用していますが、他の環境・ツールでも インストール手順 以外は同じです。
クイックスタート
ステップ 1:Claude Code CLI 版のインストール
Homebrew が利用できます :
brew install --cask claude-code
🍺 claude-code was successfully installed!
ステップ 2:アカウントにログイン
インストールしたらターミナルで “claude” で起動します :
claude
# 初回使用時にログインするよう促されます
起動すると以下のような初期設定画面が表示されます。最初にテーマの選択です。
ダークモードでもライトモードでも好みで選択すれば良いでしょう。もちろん後からでも変更可能です :

次に、ログインの方法を選択します。Claude Code を使用するにはアカウントが必要で、以下のいずれかのアカウントタイプでログインできます:
- Claude アカウント with サブスクリプション – Claude.ai(サブスクリプションプラン – 推奨)
- Anthropic コンソール・アカウント – Claude Console(プリペイドクレジット付き API アクセス)
両方持っている場合には、推奨されているサブスクリプションの選択で良いかと思います。
ログイン後には認証情報が保存され、再度ログインする必要はありません。

ログインに成功すれば以下のような表示が得られます :

※ この後も設定が続きますが、ログインに成功すれば後はスキップして構いません。
初見では良くわからない場合には Ctrl+C で抜けられます。いずれも後から再設定できます。
ステップ 3:最初のセッションを開始
適当なディレクトリをプロジェクト用に作成して移動し、Claude Code を開始します:
cd ~/workspace
claude
すると、セッション情報、最近の会話、最新の更新等が表示された Claude Code ウェルカムスクリーンが表示されます :

利用可能なコマンドについては /help を入力するか、前の会話を続行するには /resume を入力してください。
💡 / (スラッシュ) でコマンドモード、! (感嘆符) で bash モードに移行します。
ステップ 4:最初の質問をする
セッションが開始されたら、質問ができます。例えば Claude 自身の機能について質問することもできます :
> Claude Code は何ができるの?
※ ここではわかりやすさのために日本語で質問していますが、ベターな回答を引き出すためには、もちろん英語の使用が望ましいです。
⏺ Claude Code は Anthropic が提供するターミナルベースの AI コーディングアシスタントで、以下のようなことができます: 主な機能 機能開発 - 自然言語で説明するだけで、計画を立て、コードを書き、検証まで実行 - 新機能の実装を自動化 デバッグと問題解決 - エラーメッセージやバグの説明から根本原因を特定 - 修正コードを実装 コードベースの理解 - プロジェクトの構造やアーキテクチャを説明 - 特定のファイルや機能の場所を検索 - 実行フローをトレース タスクの自動化 - lint の修正 - マージコンフリクトの解決 - リリースノートの生成 - 繰り返し作業の自動化 テストとドキュメント - テストされていないコードを特定し、テストケースを生成 - コメント、JSDoc、API ドキュメントの追加・改善 コラボレーション - PR の変更をまとめて、文脈を含めた説明を生成 - コードレビューやセキュリティ分析 特徴的な機能 - MCP 統合: Google Drive、Figma、Slack などの外部データソースにアクセス - Plan モード: 変更を加える前に読み取り専用で安全にコードベースを分析 - サブエージェント: 専門的なタスクを特化型 AI エージェントに委譲 - Unix スタイル: ビルドスクリプト、CI/CD パイプラインに統合可能 - カスタムコマンド: プロジェクト固有のスラッシュコマンドを作成 ターミナルで直接動作するため、既存のワークフローに自然に統合でき、ファイルの編集、コマンド実行、Git コミットなどを直接実行できます。
より具体的な質問をすることもできます。Claude Code CLI 版はローカルプロジェクトのファイルを分析し、概要を提供します。
例として、CrewAI のプロジェクト・ディレクトリにおいて質問してみます (CrewAI は AI エージェントフレームワークです) :
>このプロジェクトは何をするのですか?
⏺ プロジェクトの内容を確認させていただきます。まず、プロジェクトのルートディレクトリにあるファイルを見てみましょう。
⏺ Bash
⎿ total 1528
drwxr-xr-x 12 masao staff 384 10月 16 11:31 ./
drwxr-xr-x 6 masao staff 192 10月 16 18:01 ../
… +10 lines (ctrl+o to expand)
⏺ README.mdファイルがあるので、これを読んでプロジェクトの内容を確認します。
⏺ Read(README.md)
⎿ Read 55 lines
⏺ Read(pyproject.toml)
⎿ Read 24 lines
⏺ このプロジェクトは crewAI というフレームワークを使用したマルチエージェントAIシステムです。
主な特徴:
- 複数のAIエージェントが協力して複雑なタスクを実行
- 各エージェントには独自の役割、目標、ツールが設定されている
- エージェントの設定は src/myproj/config/agents.yaml で定義
- タスクの設定は src/myproj/config/tasks.yaml で定義
デフォルト設定では、このプロジェクトはLLM(大規模言語モデル)に関する調査を行い、report.mdファイルを生成します。
実行方法は:
crewai run
Python 3.10以上が必要で、OpenAI APIキーを.envファイルに設定する必要があります。エージェントやタスクの設定をカスタマイズすることで、様
々なAI協働タスクを実行できるテンプレートプロジェクトとなっています。
> メイン・エントリポイントはどこですか?
⏺ メインエントリポイントを確認します。
⏺ Read(src/myproj/main.py)
⎿ Read 69 lines
⏺ Bash
⎿ total 16
-rw-r--r-- 1 masao staff 0 10月 16 11:30 __init__.py
drwxr-xr-x 5 masao staff 160 10月 16 11:30 __pycache__/
… +6 lines (ctrl+o to expand)
⏺ メインエントリポイントは src/myproj/main.py です。
このファイルには4つの主要な関数があります:
1. run() (メイン実行関数) - src/myproj/main.py:16
- crewai run コマンドで実行されます
- デフォルトで「AI LLMs」をトピックとして設定
- Myproj().crew().kickoff(inputs=inputs) でcrewを起動
2. train() - src/myproj/main.py:31
- crewをトレーニングするための関数
- コマンドライン引数でイテレーション数とファイル名を受け取ります
3. replay() - src/myproj/main.py:45
- 特定のタスクからcrew実行を再生する関数
4. test() - src/myproj/main.py:55
- crew実行をテストして結果を返す関数
pyproject.toml の設定により、これらの関数は以下のコマンドで実行できます:
- crewai run → run() を実行
- myproj → run() を実行
- train → train() を実行
- replay → replay() を実行
- test → test() を実行
実際のcrewの定義は src/myproj/crew.py にあります。
> フォルダ構造を説明してください
⏺ プロジェクトのフォルダ構造を詳しく確認します。 ⏺ プロジェクトのフォルダ構造は以下の通りです: myproj/ ├── .env # 環境変数設定(OpenAI APIキーなど) ├── .gitignore # Git除外設定 ├── pyproject.toml # プロジェクト設定・依存関係定義 ├── uv.lock # 依存関係のロックファイル ├── README.md # プロジェクト説明書 ├── report.md # 生成されたレポート(実行結果) │ ├── knowledge/ # 知識ベース・参照データ │ └── user_preference.txt # ユーザー設定やプリファレンス │ ├── src/myproj/ # メインソースコード │ ├── __init__.py # パッケージ初期化 │ ├── main.py # エントリポイント(run, train, replay, test関数) │ ├── crew.py # Crewクラス定義(エージェント・タスク構成) │ │ │ ├── config/ # 設定ファイル │ │ ├── agents.yaml # エージェント定義(役割、目標、ツール) │ │ └── tasks.yaml # タスク定義(説明、期待される出力) │ │ │ └── tools/ # カスタムツール │ ├── __init__.py # ツールパッケージ初期化 │ └── custom_tool.py # カスタムツール実装 │ └── tests/ # テストファイル 主要なコンポーネント: - src/myproj/main.py - プログラムの実行起点 - src/myproj/crew.py - エージェントとタスクを組み立てるロジック - src/myproj/config/ - YAML形式でエージェントとタスクを宣言的に定義 - knowledge/ - エージェントが参照できる知識やデータを格納 - tools/ - エージェントが使用するカスタムツールを実装 この構造により、設定ファイルを編集するだけでAIエージェントの動作をカスタマイズできます。
ステップ 6:Claude Code で Git を使用
Claude Code は git 操作を会話型にします:
> what files have I changed? #どのファイルを変更しましたか?
> commit my changes with a descriptive message # 変更内容を説明メッセージとともにコミットしてください
より複雑な git 操作を促すこともできます:
> create a new branch called feature/quickstart # feature/quickstart という新しいブランチを作成してください
> show me the last 5 commits # 最後の 5 つのコミットを表示してください。
> help me resolve merge conflicts # マージの競合を解決するのを手伝ってください
💡 Git の操作はおそらく Claude Code Web 版を利用するほうがわかりやすいです。
ステップ 7 : バグを修正するか機能を追加
Claudeはデバッグと機能実装に精通しています。
Claude Code は以下を実行します:
- 関連するコードを見つける
- コンテキストを理解する
- ソリューションを実装する
- 利用可能な場合はテストを実行する
自然言語で実現したいことを説明してください:
> add input validation to the user registration form # ユーザー登録フォームに入力検証を追加する
または既存の問題を修正してください:
> there's a bug where users can submit empty forms - fix it # ユーザーが空のフォームを送信できるバグがあります - 修正してください
ステップ8:その他の一般的なワークフローを試す
Claude Code と連携する方法はいくつかあります:
コードをリファクタリング
> refactor the authentication module to use async/await instead of callbacks # 認証モジュールをリファクタリングして、コールバックの代わりに async/await を使用してください
テストを作成
> write unit tests for the calculator functions # 計算機関数のユニットテストを作成してください
ドキュメントを更新
> update the README with installation instructions # インストール手順を README に更新してください
コードレビュー
> review my changes and suggest improvements # 変更をレビューして、改善を提案してください
💡 覚えておいてください:Claude Code はあなたのペアプログラマーです。有能な同僚と話すように話しかけてください。実現したいことを説明すれば、それを達成するのに役立ちます。
必須コマンド
日常的に使用する最も重要なコマンドは以下の通りです:
- claude – インタラクティブモードを開始
- claude “task” – 1回限りのタスクを実行 ex) claude “fix the build error”
- claude -p “query” – 1回限りのクエリを実行してから終了 ex) claude -p “explain this function”
- claude -c – 最新の会話を続行
- claude -r – 前の会話を再開
- claude commit – Git コミットを作成
- /clear – 会話履歴をクリア
- /help – 利用可能なコマンドを表示
- exit または Ctrl+C – Claude Code を終了
以上